中古マンション内覧のポイントとは

不動産トピックス

中古マンション購入の大きなメリットの一つは、「実際の建物を見て確認できる」ことです。新築マンションでは完成前に契約することが多いので、部屋の作りや大きさなどは図面を見て想像するしかありません。入居時に「思ったよりも狭かった」「想像していた景色と大違いだった」「日当たりがあまり良くなかった」など、後悔してしまうこともあります。中古マンションでは内覧時に実際に確認できるので、その点を納得して購入できるのが魅力です。さらに部屋の中だけでなく、共用部分も含めた物件全体を見学することも出来ます。

今回は、気に入った物件に出会えた時に内覧でチェックするべきポイントについて解説します。

最寄り駅からのアクセスを確認しよう

物件探しをしている中で、皆さん物件の位置や駅からの経路は確認済みだと思いますが、内覧日当日は是非、最寄り駅から時間を測りながら実際に歩いてみましょう。これから利用することになる駅はどんな雰囲気か、列車の本数なども見ましょう。物件のエントランスまで実際に歩いてみると、地図アプリでは分かりにくい坂道などなっていることもあります。

内覧は土日などの休日に出向くことが多いので、平日の通勤時間帯、夜の帰宅時間帯にも再度歩いてみましょう。電車の混雑具合、人通りの多さ、街灯の有無など安全面の確認は重要です。

共用部分には入居者の管理意識が表れる

エントランスに到着したら、まず物件の周囲をぐるりとまわってみましょう。周囲にどんな建物があるか、道幅はどのくらいかなどを見ます。タイルの剥がれやヒビ割れなど、建物自体の痛み具合を見ます。敷地内に植栽があれば、きちんと手入れがされているかもチェックポイントです。バルコニーに寝具が干されていないかといったことも見ましょう。ゴミ置き場、駐車場や駐輪場も要チェックポイントです。特に自転車は乱雑に置かれていないか、駐められる台数以上の自転車が置かれていないか、などを見ます。マンションでは入居にあたって管理規約というルールブックがあります。バルコニーや自転車置き場の利用状況は、ルールを守って生活しているかが顕著に表れるものです。

さらにマンションのポストと掲示板は必ずチェックしましょう。チラシなどが散らかっていないか、掲示物にどんな内容が貼り出されているかで、入居者のモラルや意識、日々の管理状況を感じ取ることができます。

エレベーターから共用廊下も、綺麗に使われているかを見ます。全体的に共用部分がきちんと整理整頓され、清掃も行き届いていると、第一印象が良いはずです。

お部屋の中でのチェックポイント

現在空き部屋になっている場合と、まだ入居されている場合とでは見学できる範囲に差が出ます。まだ入居されている場合には勝手にドアを開けて部屋に入らないようにし、案内してくれる不動産会社の人にお任せしましょう。スリッパを持参するなどのエチケットも守りましょう。

主なチェックポイントは次の通りです。

①間取り

各部屋の広さは十分か(家具配置が可能か)、家事動線はスムーズか、収納の数と広さは十分か、バルコニーの広さと設備(水栓など)

②水回り

排水溝から嫌な匂いがしないか、収納は十分か、水栓は壊れていないか、水圧は十分か、リフォーム可能か

③建具•クロス

ドアの開け閉めはスムースか(歪みがないか)、壁や天井のクロスに剥がれや歪みがないか、水漏れの跡はないか、フローリングに軋みはないか、サッシの開閉はスムーズか、ガラスは複層か単層か

④眺望•陽当たり

バルコニーからの眺め、通風はどうか、隣の建物からの距離と目線(プライバシーが確保できているか)、嫌悪施設はないか、方角と階数に見合った陽当たりか、周囲からの騒音(窓を開けた時と閉めた時)

⑤その他

インターネット設備の有無、コンセントの数と位置、エアコンの配置、上階からの音はどうか

など

実際に自分達が生活するイメージを持って、見学しましょう。

入居者がいる場合はチャンス

現在の入居者がいる場合には、住み心地やマンション全体のことを尋ねられるまたとないチャンスです。物件概要には載っていない生の声を聞いてみましょう。

例えば交通の利便性について。実際に通勤や通学での良い面悪い面、近道などを教えてもらえるかも知れません。周辺の治安についても聞きましょう。

子供がいる家庭であれば、周辺の学校の評判や学習塾などの情報。普段利用しているスーパーマーケットの品揃えや値段、医療機関や金融機関など。

また一番気になるご近所付き合いについて、これまで何かトラブルはなかったか、特に上下階に入居している方の情報は貴重です。

さらに修繕やリフォームの履歴があれば、時期と内容を聞いておきましょう。

これらの質問事項は、予め「聞きたいことリスト」を作成しておくのがおすすめです。事前に話し合っておく事で、「自分達が求める住まいの条件」も整理できるので一石二鳥です。

また、写真撮影は必ず許可を取ってから行いましょう。内覧は中古マンション購入の大きなイベントです。ご不明な点はお気軽におたずねください。

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