初めてマンション購入する方は、どのように物件を探したら良いか悩む方も少なくありません。新築マンションの価格が高騰する中、中古マンションを選択肢に入れる方も多いでしょう。欲しい場所に新しく建設されるのを待つよりも、狙っているエリアの中古マンションを探した方が立地条件の満足度は高くなります。ただし自分達の希望に合った中古マンションに出会おうと手当たり次第に探していると、時間だけ経過して決めきれずタイミングを逃しがちです。少しでも効率的に良い中古マンションを購入するためには、物件探しの前にいくつかのポイントを抑えておくことが必要です。
まずは優先事項を整理しよう
マイホームを購入することは、生活基盤を定着させることになります。ほとんどの方が、長い期間そこで生活することを想定していると思います。そこで中古マンション探しを始める前に、まずは自分達が求める住まいの条件を整理しておきましょう。
①エリアを絞る
どういった立地条件のマンションを探すのか、エリアを絞り込むのはとても重要です。中古マンションは物件数が多いので、住みたいエリアが広範囲だと選択肢が多すぎて決めきれなくなってしまいます。利用可能な鉄道の路線、駅、バス停、町名、など絞り方は自由です。「〇〇駅徒歩〇分以内」、「〇〇町〇丁目～〇丁目」というように距離や範囲が具体的だとより効率的です。お子様がいる家庭では転園や転校の可能性が大きく影響するので、まずは家族の通勤・通学の利便性を見直してみましょう。
また、生活利便施設の充実度も重要ポイントです。買い物、医療機関、金融機関、役所などの行政サービス、などを重点的に考えましょう。例えば、子供が小さいうちは小児科が近くにあるか、公園が近くにあるか、共働き世帯では駅からマンションまでの道中で買い物が出来るか、深夜や24時間営業のスーパーがあるか、シニア世代ならば行きつけの病院に通いやすいか、車が無くても生活しやすいかなど。世帯の年齢層やライフスタイルによっても、求めるポイントが違ってきます。
特にこれまで住んだことのない街の場合には周辺環境のチェックはしっかり行いましょう。地図上の情報だけで判断すると、実際に入居した後に気付いても後の祭りです。曜日や時間帯を変えて現地に足を運び、街の雰囲気などを自身の目で確かめることが大事です。
②予算を決める
購入する物件の予算決めも非常に大切です。特に住宅ローンを借入れして購入する方は返済シミュレーションをしっかり行い、上限金額を決めましょう。最近の住宅ローンは低金利時代が続いていますが、変動金利で借入れする場合は金利上昇リスクも念頭に置いておかなければなりません。また、物件価格以外にどんな諸費用がいくら掛かるのかも知っておきましょう。およそ物件価格の5～8%とも言われますが、引越し費用や入居後の税金なども含めると約10%くらいとなります。中古マンションを購入する際には不動産会社へ支払う「仲介手数料」が大きな割合を占めます。仲介手数料は一律に基準があり、「購入価格×3%＋6万円＋消費税」で計算します。
中古マンションは値引き交渉に応じてくれるケースもあります。予算をしっかりと決めておくと、気に入った物件に出会った際にタイミングを逃しにくくなります。
③間取り・広さ・設備
専有部分の広さだけは変えられないので、「最低65㎡」「80㎡以上」などの基準を持ちましょう。ある程度リフォームやリノベーションを行うことで間取りや設備は自分達の好みに変更することも可能ですが、家族の人数やライフスタイルによって求めるものが違います。例えば「キッチンは絶対IHヒーターがいい」「角部屋がいい」「最上階（逆に最下階）がいい」「子供部屋はリビングの隣がいい」など多岐に渡ります。家事動線や1日の生活をシミュレーションしてみましょう。なお、物件によってはリフォームやリノベーションが出来ない箇所や物件もありますので、確認が必要です。
優先順位を決める
これらのポイントを整理したら、優先順位を決めましょう。とにかく利便性第一なのか、駅から離れても価格が安いならばOKなのか。譲れないポイントと我慢できるポイントを明確にすると、非常に物件選びがスムーズになります。
ただ最優先事項にこだわり過ぎても、せっかくの優良中古マンションを見逃してしまうこともあります。例えば「駅まで徒歩5分以内」を少しだけ緩めて、「7分以内」「10分以内」にするとピッタリな物件があるかもしれません。不動産業界では80メートルを徒歩1分と表示しますが、駅近だけど大きな道路を横断するのに信号待ちが長い、途中坂道や階段があるといった実態が隠れている事もあります。5分以上掛かるけれど、平坦で信号もない方がストレスが少ないかもしれません。実際に歩いてみるのが一番ですが、地図アプリなどで経路を確認してみると良いでしょう。
また、乗降する駅を数駅広げるだけでも価格が下がることがあります。都心部から離れることになっても、急行や快速列車が停車する駅であれば、通勤時間も許容範囲となる場合もあります。
中古マンション探しは、タイミングとの勝負です。あなたにピッタリの物件を見逃さないよう、まずはしっかりと家族で優先事項の整理と順位を話し合いましう。
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